ひとつの約束
ひとつの約束_a0090609_023833.jpg昨年末、父がある学問の歴史的解釈を記した本を出版した。
連休中、身内で簡単なお祝い会をすることになり、その時の料理を姉と私で分担した。30人前の料理。manaをいつもと変わらずに遊ばせて、相手をしながらなので、準備と実際に作るのに2日かかった。なんとかお祝い会の料理として形にすることができ、終わった頃にはさすがに疲れた。

連休の残りの1日は、そんな疲れもあり、夜の来客まではのんびり過ごしたかったのだけど、子持ちに休みなし。manaの有り余る体力を発散させるために、午前中いっぱいmanaと2人で公園で過ごした。
お天気がいいので、休日の公園はお父さん連れのこどもでいっぱい。その頃、夫はというと、まだ家でおやすみ中。
平日、仕事やら接待で真夜中に帰ってくる夫は、休日の午前中は平日の睡眠不足を補うように眠る。
出かける用事がない限りは、午前中いっぱい夫を休ませて、manaと私にとってはお昼ごはん、夫にとっては朝ごはんの時に、ようやっとみんなが顔を合わせる。公園に来るお父さんのようにはいかないけれど、仕方ない。

連休の最後の日、いつものようにみんなでお昼ごはんを食べて、夫はmanaと少し遊んだ後、本を読みに寝室へ。manaがトトロを見たいというので、夜の準備もあるので、DVDの力を借りる。食事の支度をしながら、ふとmanaの方を見ると、さんさんと陽が降り注ぐ窓辺で、テレビの画面を食い入るように見つめていた。
お天気のいい日に、こどもが外遊びもせずに家でテレビを見ている、これはおかしい。こんなことがいいはずがない。manaと遊んでもらうために、夫を呼びにいくと、本を傍に寝ている姿を発見。




仕事で疲れているのは分かる。休日くらい休みたいのも分かる。平日とれない自分の時間を持ちたいのも分かる。だから世間一般よりも、全くと言っていいほど、夫が育児に関わらないのも、よしとしてきた。こどもの身の回りのことや、それにまつわる家事などを、得意ではない夫に押し付けては、見ている方がかえってストレスになるというのもある。
でも、一緒に遊ぶことはできる。manaは言葉でのコミュニケーションも取れるようになっているので、しっかりと遊ぶ相手を求めているのだ。それが、親がふたりも揃っている休日に、ひとりでテレビを見ている。
私の手が空くまでの1時間でも、一緒に外で遊んでほしい。私抜きで、2人で遊ぶ時間を持ってほしい。常々思っていたことを、これを機会にぶつけてみた。そして、[休日は、manaと2人で1時間公園で遊ぶ]ということを、約束してほしいと。
簡単なことのようで、今までの状況を考えると、夫にとっては簡単でない約束。渋る夫に、無理やり押し付けた。

そして、早速約束実行してもらった。manaに靴を履かせて、送りだす。私も一緒に行くと思っていたmanaは、三輪車に乗りながら「まま〜〜!まま〜〜!まま、いな〜い!!」と泣き出した。夫が押す三輪車に乗って、泣きながら私を呼んでいるmanaを、心を鬼にして見送った。
1時間後に帰ってきた夫に、manaの様子を聞いた。三輪車に乗りながら泣いていたmanaは、公園に着く前に、眠くて船を漕ぎ始め、とうとう眠ってしまったらしい(タイミングが合わずにお昼寝してなかったから眠かったのだろう。私としては、そんな状況で眠ってしまうmanaに驚いた。)。夫は眠ったmanaを抱っこして、公園のベンチに寝かし付け、その横で座っていたのだとか。しばらくして起きたmanaに「ブランコする?」と尋ねると、首を横に振って「まま」と言うので、三輪車で来た道を戻ってきたそう。
聞いていて、何だか切なくなった。そして、眠ってしまったmanaをそのまま家に連れて帰らずに、公園に寝かしつけて(いい悪いは別として)、一緒に時間を過ごしてくれた夫に感謝した。

夫が初めての約束を守ってくれたことの覚書として、またこの約束を守ってくれることを願って、これを記したかった。


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帰ってから、積木遊びをする夫とmana。2人で積木を積み重ねて、「おうち」つくり。

ひとつの約束_a0090609_0233982.jpgひとつの約束_a0090609_024371.jpgひとつの約束_a0090609_0242436.jpg
















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manaのこのところのパパ反抗期も落ち着いて、顔を見ただけて「だめ!」とは言わなくなった。
2人でけらけら笑いながら、楽しそうに積木遊びをしている姿は、見ているだけで幸せだなと感じる瞬間。
もともと夫はこどもに(老若男女問わず)人気があるから、私と遊ぶよりも、夫と遊ぶ方が楽しいと言われる日もそう遠くないのかもしれない。

余談だけど、manaに「パッパのおっぱいは?」と聞くと、「ちっぱい!(酸っぱい)」と答える。それが発展して、今では「ぱっぱ、ちっぱい!」になった。manaの思春期の頃は、「パパはすっぱい匂いがするからイヤ!」とか言われちゃうのかな(笑)。
by ma-n-na | 2007-02-14 00:24 | おもうこと・かんじたこと
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愛するむすめのmanaとsimpleなくらし・・・・たいせつにしたいこと。
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